「近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展」を岩手県立美術館で開催

 黒田清輝の功績を記念し、あわせて地方文化の振興に資するために、1977(昭和52)年から年1回、開催館と共催で行なっている「近代日本洋画の巨匠 黒田清輝」展は、今年度、岩手県立美術館を会場として、7月17日(土)より8月29日(日)まで開催されました。重要文化財≪湖畔≫≪智・感・情≫をはじめ油彩画・デッサン等147点、写生帖、書簡などのほか、昨年度ご寄贈を受けた≪舟≫≪芍薬≫≪日清役二龍山砲台突撃図≫、二点の≪林政文肖像≫も出品され、初期から晩年までの黒田の画業を跡づける展観となりました。
 岩手県は、東京美術学校で黒田清輝に師事し、アカデミックな絵画教育を受けた後、西欧の新しい芸術運動に学んで日本近代絵画に新風をもたらした萬鉄五郎や松本竣介の出身地です。岩手県立美術館はそれらの作家の作品を常設展で紹介しており、黒田展と合わせて、日本近代絵画の流れを追えるよい機会となりました。同展は11942名の入場者を得て、盛会のうちに終了しました。

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