「資料保存地域研修」開催

研修会の様子

 表題の研修会は、我々が地方に出向き、文化財保存担当者を対象にその基礎知識を習得していただくことを目的に講義を行うものです。15回目となる今回は12月13日、高知県立歴史民俗資料館において実施しました(主催:高知県教育委員会および東文研)。この研修では例年、温湿度や空気環境などを各論的に取り上げるのですが、今回は主に生物対策に焦点を絞って講義を行いました。これは、高知では気候的な要因などから、虫やカビの問題と対策が文化財保存担当者にとって懸案になっていることが大きな理由です。朝賀浩・文化庁美術学芸課文化財管理指導官、岡本桂典・高知県立歴史民俗資料館学芸課長、三浦定俊氏・文化財虫害研究所理事長(東文研名誉研究員)、佐野千絵・東文研保存修復科学センター保存科学研究室長の4名が講義を行い、それぞれの専門、立場から話をしていただきました。
 研修会には、広い高知県内から非常に多くの方にご参加いただき、質疑応答でも、活発な質問や議論が交わされ、関心の高さを実感しました。この研修は、地域の方の要望にお応えして実施しておりますので、ご希望がありましたら遠慮なくお知らせください。

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