ミャンマーにおける文化遺産保護協力活動(1)

修復材料調整の実習風景(No.1205寺院)

 煉瓦造遺跡の壁画保存に関する研修および調査 6月14日から6月23日の日程で、昨年より継続している壁画の保存修復に関する研修とバガン遺跡群内No.1205寺院の堂内環境調査、屋根損傷状態調査、壁画の崩落個所応急処置を行いました。研修は、ミャンマー文化省考古・国立博物館局(DoA)のバガン支局およびマンダレー支局の壁画修復の専門職員3名を対象に行いました。過去にバガン遺跡群内の寺院壁画に対して行われた修復事例を視察しながら、壁画の損傷の原因やその対処方法について討論を行った後、No.1205寺院において実際に壁画修復時の調査記録方法、修復材料の調整方法等についての実習を行いました。また、平成26年度の調査時に指摘されていた鳥獣や虫による汚損や破壊に対する対策として、シロアリの忌避剤や寺院入口の扉について指導し、DoA職員らと共に設置を行いました。研修生からは、今回の研修内容を他の修復事業にも役立てていきたいとの意見も聞かれ、今後の活用が期待されます。

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