ワークショップ「日本の紙本・絹本文化財の保存修復」の開催

基礎編における絵画材料と技法についての講義
応用編における掛軸の応急修理についての実習

 本ワークショップは在外日本古美術品保存修復協力事業の一環として毎年開催されています。本年度は12月3~5日の期間で基礎編「Japanese paper and silk cultural properties」を、8~12日の期間で応用編「Restoration of Japanese hanging scroll」をベルリン国立博物館アジア美術館で行いました。
 基礎編では、文化財の材料としての紙・糊・膠・絵具、書画の制作技法、表具文化、取扱いについての講義、デモンストレーション、実習を行い、海外の修理技術者、学芸員、学生ら20名の参加がありました。
 応用編では装こう修理技術による掛軸の修復に関して、実習を中心にワークショップを行いました。何層もの紙や裂からなる掛軸の構造、掛軸修復のための診断、伝統的な刷毛や刃物の取り扱い、応急修理などについての講義、実習を行い、修理技術者、学芸員ら15名の参加がありました。
 近年、日本の装こう修理技術は海外の文化財修復分野でも注目を集めており、海外の絵画、書籍などにも応用されるようになっています。本ワークショップを通して、装こう修理技術の材料や技術に実際に触れる機会を提供することで、絵画、書籍等の有形文化財と、それらを守り伝えるための和紙制作技術や装こう修理技術への理解を広めてゆきたいと考えています。

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