中国で開催された壁画の保護に関する二つの国際会議

敦煌検討会参加者集合写真
敦煌検討会で総括スピーチを行う山内室長
陝西省検討会参加者集合写真

 東京文化財研究所は、西アジアから日本までの広範な地域で、壁画文化財の保護のための調査研究を行っています。本年10月、その活動内容と私たちの目標をアピールする機会となる二つの国際会議が中国で開催されました。
 開催されたのは、当研究所とすでに四半世紀の共同関係がある敦煌研究院(甘粛省敦煌市)の設立70周年を記念する国際シンポジウム「2014年シルクロード古代遺跡保護国際学術検討会」(10月8、9日)と、墓室壁画の保存修復・展示公開で長年の経験を持つ陝西歴史博物館(陝西省西安市)の国際シンポジウム「全地球的視野のもとでの中国古代壁画の予防的保護研究に関する国際学術検討会」(10月16、17日)です。
 敦煌研究院からは、岡田と山内和也文化遺産国際協力センター地域環境研究室長が招待されました。岡田は「壁画の“保存”とは、何を意味するのか―莫高窟第285窟壁画調査を通して」という基調講演を行いました。山内は「アフガニスタン・バーミヤーン壁画の保護」という報告を行ったほか、最後に外国専門家を代表して会議の総括を担当し、各国の専門家が共同してユーラシア全域の壁画の保護に関する研究を行うことへの期待を述べました。
 陝西歴史博物館からは岡田が招待され、東京文化財研究所がすでに40年にわたってその保護に取り組んでいる高松塚古墳壁画の調査研究の成果をもとに、「ユーラシア大陸壁画の研究と保護―国際協力の意義」と題する報告を行い、広範な視点をもって壁画研究を行うことにより、その文化的価値についての理解を深めるべきである、という提言を行いました。

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