セインズベリー日本藝術研究所との共同事業のスタート

セインズベリー日本藝術研究所
調印式の様子
© Sainsbury Institute for the Study of Japanese Arts and Cultures. Photo by Andi Sapey.

 イギリス・ノーフォーク県の県庁所在地ノリッジ(Norwich)にあるセインズベリー日本藝術研究所(Sainsbury Institute for the Study of Japanese Arts and Cultures; SISJAC)は1999年に設立され、日本芸術文化研究の一拠点として、国際的研究協力ネットワークを積極的に活用した事業を展開しています。またかつて東京文化財研究所の旧職員・柳澤孝の旧蔵書を同研究所と東京文化財研究所ほかで分割受贈したという縁があり、2010年2月にはSISJACリサ・セインズベリー図書館司書の平野明氏をお招きして研究会を開催するなど、かねてより交流してきましたし、より継続的に連携することを双方で模索してまいりました。
 そしてこのたび「日本芸術研究の基盤形成事業」という共同事業を立ち上げることとなり、2013年7月24日(水)、渡英した亀井伸雄東文研所長と水鳥真美SISJAC統括役所長の間で協定書を取り交わしました。この事業は、これまで東文研が日本国内で発表された日本語文献の情報を収録して公開してきた「美術関係文献データベース」を補完するものとして、SISJACが日本国外で発表された英語文献の情報を収録したデータベースを構築及び公開することにより、日本国内外における日本芸術研究の共通基盤を形成することを目指しています。協定書の有効期間は5年間ですが、基礎的で継続的な本事業の性格から、中長期的な協力関係を築くことが必要であるという認識を共有しています。
 翌25日(木)には亀井所長に同行した企画情報部の田中淳と綿田稔がSISJACのスタッフと事業の具体的な進め方について協議しました。今年度はまず、東文研の手法を参考としながらSISJAC側で情報収集とデータ入力を始め、情報収集の範囲を設定するために、SISJACがルーチンワークとして実行可能な作業とデータの分量を見積もることにしました。次年度以降は、SISJAC側にある程度まで情報がそろったところでデータベースを公開して相互にリンクをはり、次に両方のデータベースに対するより有効な横断検索法を検討して、一般向けのサービスとして公開する予定です。
 なお協定書を取り交わす前日の23日(火)には、イーストアングリア大学(University of East Anglia)のセインズベリー視覚芸術センター(Sainsbury Centre for Visual Arts)所蔵の日本絵画の調査を行いました。本事業では必要に応じて当センターのようなSISJACと連携しているイギリス国内諸機関への協力も順次行っていく予定です。

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