「博物館・美術館等保存担当学芸員研修」の開催

文化財害虫同定実習の様子

 表題の研修は、文化財保存に必要な知識と技術をその任にあたる学芸員に伝えることを目的としています。7月9日より2週間開催した今年度の研修には、全国より30名の学芸員や行政担当者が参加しました。本研修は主に、(1)自然科学に立脚した保存環境に関する項目、(2)文化財の種類ごとの劣化要因とその防止対策に関する項目の2つの柱から講義や実習カリキュラムが構成されています。
 保存環境実習を実地で応用する「ケーススタディ」は国立歴史民俗博物館のご厚意により、同館で行いました。参加者が8つのグループに分かれて、それぞれが設定した温湿度や照度などの実地調査と評価を行い、翌日にその結果を発表しました。
 本研修参加者には、勤務館のみならず、地域の文化財保存における中核的存在となることを期待しております。募集要項は毎年2月頃、各都道府県教育委員会を通じて各施設に配布しておりますので、ぜひとも参加をご検討下さい。

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