インドネシア・パダン歴史地区文化遺産復興支援

被災したパダン旧市街の町並み
現地ワークショップ風景
宮城県気仙沼・被災地現場見学

 2009年9月に発生した西スマトラ沖地震により被災した西スマトラ州パダン市歴史地区における文化遺産復興に向け、東京文化財研究所は同年11月以来、支援活動を継続してきました。本年度は文化庁委託による緊急支援事業として、昨年3月11日の東日本大震災の経験も踏まえて、建造物耐震及び防災対策、危機管理に重点を置いた現地ワークショップ開催を含む調査を2012年1月4日から13日にかけて行い、またこれに引き続き、インドネシア人専門家招へいを1月19日から25日にかけて実施しました。
 ワークショップでは被災文化遺産復興に関する日本の取り組みを紹介するとともに、市内歴史地区の複数の現場において、耐震対策や町並み保存に向けた意見交換を行いました。また、現地調査では、歴史的町並み及び建造物の復興状況調査に加え、基礎的な構造調査による耐震補強の提案、町家の形式調査等を行いました。他方、日本への招へいにおいては、東北をはじめとした被災地域での復興過程と防災対策の実情について、現地で活動する方々から様々なお話を伺うことができました。こうした一連のプログラムを通じて、震災から2年が経過したパダンにおける文化遺産復興に向けた課題も、より明確になってきたところです。震災が引き金となって貴重な歴史的遺産が失われてしまうことのないよう、今後の具体的行動計画策定に向け、引き続き協力を続けていく必要があります。

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