白馬会展覧会

  • 東京新聞
  • 1896(明治29)/10/06
  • 5
  • 雑報

上野旧博覧会跡第五号館に於て開会中の日本絵画協会の第一回絵画共進会は既に五六百点の出品になりしが同会と聯合して本月一日より開会する筈なりし白馬会の油絵展覧会は都合に依り今五日正午より開会せり同会場は洋風の装飾をなし目先変りて大に見栄へあり出品中小代富重氏の幅二間余の大額は我兵澎湖島上陸の実景にして非常の大作なり先に山本芳翠氏が宮内省の御用にて揮毫せし旅順、金州、朝鮮を始め日清戦争の実況油絵額は今度拝借願済にて陳列せり此外黒田、久米の両画家を始め油絵新派の連中にて揮毫せしもの沢山出品ある由なり

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