本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1899(明治32) 年1月2日

 一月二日 晴(静浦日記) 午前皆と江ノ浦見物ニ出懸けたり 此の江の浦ハ一昨年の夏オレが箱根ニ居た間ニ久米 小代等が居た処だ 小池と云郵便局の二階で茶などのみ後其辺ヲ見物して帰る 佐野が帰て来て待て居た これで同勢六人 鈴木氏を加へて七人と為た 午後写景ニ出懸く 夜ハ皆花カルタを始む 安仲とオレ丈ハ仲間ニ入らず オレハ笄町へ出す年頭状及逗子へ向ケ母上へ上げる手紙等をかく 又伊藤源三 篠塚へ端書ヲ出ス

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