近藤豊

没年月日:1983/03/17
分野:, (工,陶)

 京都市立芸術大学教授の陶芸家近藤豊は、3月17日京都市山科の自宅で縊死した。死亡推定時刻は同日午前10時ころ。制作上の悩みが原因かとみられている。昭和7(1932)年12月9日、京都市東山区に陶芸家近藤悠三の長男として生まれる。同30年京都市立芸術大学陶磁器科を卒業、同32年同専攻科を修了する。富本憲吉藤本能道、および父に師事。同36年同大助手となる。同37年米国インディアナ大学講師として渡米し、翌年欧米各地を視察して帰国。同46年京都市立芸大助教授、のち同教授となる。新匠会展富本賞、京都秀作展新人賞のほか現代朝日陶芸展、米国デポー陶芸展でも受賞。同42年日本陶磁協会賞、同53年「粉華三島鉢」で日本伝統工芸展奨励賞を受賞している。アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどでも作品を発表し、国際的にも活躍していた。新匠会会員、日本工芸会会員。墨流し、飛鉋、印花、灰釉などを得意としたが、近年は信楽土と赤土を合わせた土の素地に刻印し、黒化粧土をかけた華三島の作品を多く制作し、古典的技術と作風の中に幾何学的文様による現代感覚をもりこんだ作風を示した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和59年版(300頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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