川瀬竹春

没年月日:1983/08/09
分野:, (工,陶)

赤絵染付をよくした陶芸家川瀬竹春は8月9日午前8時10分、肺炎のため神奈川県平塚市高根台病院で死去した。享年89。明治27(1894)年4月27日岐阜県福束村に生まれる。本名五作。同40年愛知県瀬戸で陶芸の修業を始め同43年京都に移り初代三浦竹泉に師事。大正8年独立。中国陶磁赤絵染付祥端を主に研究し、昭和15年中国に赴く。同24年から神奈川県大磯の城山窯で制作。岐阜県大垣でも研究を進める。同30年国の無形文化財として記録作家に推される。同41年紫綬褒章、同45年勲四等瑞宝章を受章。また同44年には大垣市重要無形文化財に認定され、同50年同市より功労章を受けた。祥瑞特有の織物風の地に華やかな色彩を施した赤絵、金欄手を得意とし、中国の技法を用いながら淡然とした日本的趣をたたえた作風を示す。宮内庁への上納もたびたび行なっている。

出 典:『日本美術年鑑』昭和59年版(315頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「川瀬竹春」『日本美術年鑑』昭和59年版(315頁)
例)「川瀬竹春 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9871.html(閲覧日 2024-04-20)
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