濱達也

没年月日:1989/10/11
分野:, (工,彫金)

 日展会員の彫金家濱達也は10月11日午後2時59分、心不全のため長野県諏訪市の諏訪赤十字病院で死去した。享年76。大正2(1913)年3月21日、長野県諏訪市に生まれる。昭和2(1927)年長野県立諏訪中学校を卒業して上京。清水南山帖佐美行鹿島一谷に彫金の指導を受け武井直也に彫刻を、石井柏亭に絵画を学ぶ。同15年紀元2600年奉祝展に「瑞祥手筥」で初入選。以後、官展、光風会展に出品して、同23年第4回日展に「のうぜんかつら壷」を出品して特選受賞、同33年第43回光風会展出品作「花器」でK氏賞、35年第45回同展では「鉄花器」で工芸特賞を受賞し同年同会会員となる。同42年日展会員となった。花、鳥、魚を好んでモチーフとし、象嵌技法を用いて素材の色を生かした色彩豊かな作風を示す。筥や壷など普遍的な形の日用器物に新味あるデザインの文様をあらわし、伝統技術と現代生活との接点を追求した。

日展出品歴
2600年奉祝展(昭和15年)「瑞祥手筥」、第5回新文展(同17年)「銅こがね蔓草匣」、第1回日展(21年)「鑞銀合子」、2回「黒百合の箱」、3回「月見草の壷」、4回「のうぜんかつら壷」、5回「金工芍薬の筥」、6回(25年)「彫金象嵌波の壷」、7回「真鑄、銀、赤銅、銅象嵌金彩細口之壷」、8回「秋草之壷」、9回「蝋銀象眼花瓶」、10回「彫金盛花器」、11回(30年)「彫金花瓶」、12、13回不出品、第1回新日展(33年)「金彩銀線文花器」、2回「ホールの装飾」、3回「ロビーの為の作品」、4回不出品、5回「作品C」、6回「作品F」、7回「作品F」、8回(40年)「作品H」、9回「作品K」、10回「囁」、11回「晩夏」、第1回改組日展(44年)「望む」、2回「魚紋」、3回「魚」、4回「白夜」、5回「北の唄」、6回「淡水の幻」、7回(50年)「鵜」、8回「白鳥」、9回「日々」、10回「蘭奢待」、11回「晩秋」、12回「時を知らせる盛器」、13回「盛器(鷺草)」、14回「コンポート(わさび)」、15回「層」、16回「南の鐘乳洞」、17回(60年)「層追想」、18回「層無想」、19回「レインボー」、20回「水動く」、21回「層」

出 典:『日本美術年鑑』平成2年版(253頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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