皆川月華

没年月日:1987/05/11
分野:, (工,染色)

 日本現代染織造形協会会長、日展参事の染色家皆川月華は、5月11日午前1時、脳血栓のため京都市左京区の自宅で死去した。享年94。明治25(1892)年6月4日京都市に生まれ、本名秀一。明治44年安田翠仙に友禅の染色図案を学ぶ。また大正6年都路華香に日本画を学び、関西美術院で洋画を学んだ。昭和2年美術工芸部が新設された第8回帝展に「富貴霊獣文」が初入選、7年第13回帝展で「山海図」が特選を受賞する。以後、天然染料や古代染色の研究に取り組む一方、友禅に絵画的手法をとり入れた「染彩」の技法を確立、染色工芸界のパイオニアとして活躍する。新文展、戦後日展に出品し、35年第3回新日展に出品した「涛」により、翌36年日本芸術院賞を受賞した。また37年より現代工芸美術展、光風会展などにも出品する。この間、京都府嘱託の海外美術工芸調査のため、31年アメリカ各地を巡遊している。46年以後、日展参与、参事などを歴任し、59年には日本現代染織造形協会会長に就任。このほか日本現代工芸美術家協会、光風会の顧問、日本きもの染織工芸会理事長などもつとめた。47年京都市文化功労者、48年京都府美術工芸功労者、58年京都府文化特別功労者となる。また祇園祭の山鉾の銅掛や前掛、後掛などを長年制作し、菊水鉾、月鉾などのほか数多くの山鉾を飾る品々を制作した。54年米寿記念「皆川月華・新彩染彩展」、57年卒寿記念染彩「皆川月華展」、60年「染彩七十年・皆川月華展」を開催。また作品集に『染彩皆川月華作品集』(光琳社)、『皆川月華染彩天井画集』『染芸皆川月華』(京都書院)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和62・63年版(330頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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