柳亮

没年月日:1978/07/15
分野:, , (学,評)

 美術評論家、トキワ松学園女子短期大学長の柳亮は、7月15日肺ガンと食道ガンのため東京都品川区の昭和大学付属病院で死去した。享年75。本名伊藤義治。明治36年3月20日名古屋市に生まれ、大正11年日本美術学校を卒業。同14年渡仏し、パリ大学、ルーヴル美術館付属研究所ポール・ジャモ教室などにおいて西洋美術史を学び、昭和7年に帰国した。この間、フランス滞在中、パリ日本美術家協会理事長をつとめ、海老原喜之助児島善三郎ら在パリ日本人画家との親交があった。帰国後、彫刻などの実作から美術評論に転じ、美術理論研究会黎明会を起して新進作家の指導にあたり多くの影響を与えた。また『世界美術全史』などの著作を発表、かたわら桂離宮の研究を行った。同14から19年までは日本大学芸術科美術部長をつとめる。戦後の同24年に『近代絵画史―ドラクロアよりピカソまで』(美術出版社)を刊行、同36年には外務省文化使節として渡欧、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアの美術館及び大学で日本文化の紹介にあたり、翌37年帰国に際してローマ法王ヨハネス23世より金メダルを贈られた。同40年には、永年の研究の成果である『黄金分割』(美術出版社)を刊行した。また、同41年トキワ松学園女子短期大学創設に際して、造形美術科長主任教授として迎えられ、同43年からは同学学長をつとめた。同46年紫綬褒章を受章、同52年には勲四等旭日小綬賞を受けた。著書は他に、『日本美の創生』、『近代絵画の百年』『構図法』『桂大図巻』などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和54年版(316頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「柳亮」が含まれます。
to page top