堀米庸三

没年月日:1975/12/22
分野:, (学)

 西洋中世史の研究で知られ、中世美術史についての造詣も深かった東京大学名誉教授、堀米庸三は、12月22日午前7時5分、肺ガンによる呼吸不全のため東京・新宿区の厚生年金病院で死去した。享年62歳。堀米庸三は、大正2年(1913)2月24日、山形市西村山郡に生まれ、昭和9年第一高等学校を卒業、昭和12年(1937)東京帝国大学文学部西洋史学科を卒業した。その後、大学院をへて昭和13年東京帝大西洋史学科副手、昭和16年神戸商科大学予科講師、助教授、昭和22年北海道帝国大学助教授、同26年北海道大学文学部教授から、昭和31年東京大学文学部教授となり、昭和48年(1973)定年退官した。その間、昭和33年1月~昭和34年8月フルブライト留学生、昭和41年6月~42年文部省在外研究員としてアメリカ、ヨーロッパに滞在して研究し、また、昭和44年(1969)、東大紛争の渦中で文学部長をつとめている。大学時代から今井登志喜に師事し、ヨーロッパ中世史を専攻、法制史の研究からしだいに文化史的研究にむかい、数多くの専門書、および歴史紀行などの随筆の著書を刊行している。
主要な著作と美術関係著述目録
日伊文化交渉史(日伊協会編) 昭和16年
ドイツ中世農業史(ベロー、翻訳) 創元社 昭和19年
中世国家の構造 日本評論社 昭和22年
西洋中世世界の崩壊 岩波書店 昭和33年
中世ヨーロッパ(「世界の歴史」第3巻) 中央公論社 昭和36年
正統と異端(中公新書) 中央公論社 昭和39年
歴史をみる眼 NHK 昭和39年
歴史と人間 NHK 昭和40年
歴史の意味(中公叢書) 中央公論社 昭和45年
私のうちなるスペイン 芸術新潮 昭和45年6月
西洋中世世界の展開 東大出版会 昭和47年
デューラーと近代日本美術 芸術新潮 昭和47年6月
ブリューゲルの時代(ブリューゲルの版画展目録) 昭和47年
アンソールの国ベルギー(ジェームス・アンソール展目録) 昭和47年
ゴシック美術(責任編集、総説 大系世界の美術第12巻) 学習研究社 昭和49年
歴史と現在 中央公論社 昭和50年
西欧精神の探求 NHK 昭和50年

出 典:『日本美術年鑑』昭和51年版(334頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「堀米庸三」が含まれます。
to page top