坂崎坦

没年月日:1978/01/04
分野:, (学)

 美術史家、朝日新聞社社友、文学博士坂崎坦は、1月4日心臓衰弱のため東京都新宿区の自宅で死去した。享年90。明治20年3月18日兵庫県養父郡に生まれ、同43年早稲田大学英文科を卒業。大正2年朝日新聞社(東京)に入社し、同10年2月同社から留学、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギーなどで学び、フランスでは印象派の画家モネに会い、同12年12月に帰国した。帰国後の昭和2年に「明治・大正名作展」を企画する。翌3年から朝日新聞社学芸部長をつとめ、同11年同社調査部長、同15年同社編集局顧問を歴任して、同16年退社した。この間、大正6年に日本美術に関する画論、随筆、伝記を編纂した『日本画談大観』を目白書院から刊行、昭和6年には編著『日本画論大観』をアルスから出版した。また、大正13年から母校早稲田大学の講師として西洋美術史を講じ、昭和12年には「十八世紀フランス絵画の研究」によって学位を受け、同年岩波書店から『十八世紀フランス絵画の研究』を出版した。朝日新聞社退社と同時に早稲田大学教授に就任し、同32年定年退職した。この他、実践女子大学、女子美術短期大学、法政大学、多摩美術大学などで教え、同52年まで武蔵野女子大学の講師をつとめていた。また、東京国立近代美術館評議員、国際文化振興会評議員などもつとめた。同40年に紫綬褒章を受け、同43年には勲三等瑞宝章をうけた。著書は他に『美術の話』(昭和4年朝日新聞社)、『ドラクロア』(同24年、アルス)、『フールベ』(同24年 風間書房)、『クールベ』(同51年 岩波書店)など。

出 典:『日本美術年鑑』昭和54年版(267-268頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「坂崎坦」が含まれます。
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