伊藤研之

没年月日:1978/09/17
分野:, (洋)

 洋画家、二科会員伊藤研之は、9月17日肝硬変のため福岡市の齋藤外科病院で死去した。享年71。明治40年4月6日福岡市に生まれ、昭和8年早稲田大学文学部(仏文科)を卒業。在学中の昭和5年1930年協会展、ついで翌6年第18回二科展に「風景」が初入選し、洋画家を志し二科展に出品を続けた。同15年第28回二科展出品作「湖」で特待賞を受賞、同年渡支し上海に居住、同21年帰郷以後福岡市に居住した。この間、同16年に二科会々友となる。同22年から再建二科展に出品、23年第33回展に出品した「海辺」「子供の夢」「野」で二科賞を受賞、同27年会員に推挙された。同34年第44回展出品作「甲冑の人」「人」で会員努力賞を受賞。また、福岡県文化会館壁画(39年)、飯塚市文化会館壁画(41年)、福岡県職員会館黒田莊壁画(42年)などの壁画も制作した。製作のかたわら地域文化への貢献も大きく、同42年以来福岡市文科連盟理事長をつとめ、同45年西日本文化賞、同51年福岡市文化賞を受賞した。この間、同31年から46年まで九州大学工学部建築学科の講師、同46年から52年まで精華女子短大教授をつとめた。二科展への出品作には、他に「道に迷った子供」(37回)、「海近い街」(57回)、空地の少舎」(60回)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和54年版(318頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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