加山四郎

没年月日:1972/05/12
分野:, (洋)

春陽会相談役、もと東京芸術大学講師の洋画家、加山四郎は、5月12日午前6時5分、脳出血のため東京都保谷市の自宅で死去した。享年71才。加山四郎は学生時代から春陽会展に出品して認められ、終始同会にあって活躍、戦後は、東京芸大で後身の指導にもあたった。美術家連盟委員、国際造型連盟国内委員をもつとめた。
年譜
明治33年(1900) 8月17日、横浜市に生まれる。
大正7年 神奈川県立工業学校図案科を卒業。
大正15年 第4回春陽会展「庭」初入選。
昭和2年 第5回春陽会展「葵のある田舎家」「裏庭」。 東京美術学校西洋画科を卒業。
昭和3年 春陽会展「初夏風景」「松林」「菊」、春陽会賞を受賞。
昭和4年 春陽会展「伊豆の四月」「多賀風景」。
昭和5年 春陽会無鑑査(6年、会友と改称)に推挙される。渡欧し、パリに滞在してアカデミー・ジュリアンに学ぶ。イタリア、スペインに旅行する。サロン・ドートンヌに出品。
昭和8年 3月帰国、11回春陽会展に滞欧作品を出品する「マスク」「クレッシー附近の寺」「ポルト」「モンレリーの森」「モンレリーの寺」「ノートルダム」「カルティエ・ラタン」「マルクシーの百姓家」「桃色の家」「窓」「モンレリー附近」「モンレリー附近」「マルクシーの小通」「モンレリー」「マルクシーの小通」。自由学園で美術指導(昭和16年まで)。
昭和9年 春陽会展「辻」「桃色の家」「赤い帽子の女」「農家」「静物」「プラスダンフェルの花売り」。
昭和10年 春陽会展「初秋の海」「静物」「浜港冬景」「花」「松林」。
昭和11年 春陽会展「薔薇の丘」「静物」「横浜風景」「人形」「面の静物」。
昭和12年 春陽会展「面のある静物」「ナチュールモルト」「松林」「静物」。
昭和13年 春陽会展「秋草」「凧と石膏」「薄と面等」「錦木」。結婚する。
昭和14年 春陽会展「凧」「機」「鋸」「森」「面」。会員に推挙される。
昭和15年 春陽会展「静物A」「静物B」「風景A」「風景B」。
昭和16年 春陽会展「蓮の庭」「秋」。
昭和17年 春陽会展「麦秋」「薄の庭」「農家」。
昭和18年 春陽会展「初秋」「薄」「農家」「麦秋」。
昭和19年 春陽会展「高麗風景」「秋庭」。
昭和20年 3月、長野県に疎開。11月、東京に帰る。
昭和21年 第23回春陽展「風景」「春庭」「紅葉」。
昭和22年 春陽展「秋」「夏」。
昭和23年 春陽展「秋庭」「静物」「秋景」「ローソクのある静物」「紅葉」。第2回美術団体連合展「乙椿」「赤き布の静物」「静物」。
昭和24年 春陽展「静物A」「静物B」「ひまわり」。第3回連合展「あま鯛と壷」「乙女椿の静物」「寒椿の静物」「台湾壷の静物」。
昭和25年 春陽展「壷等のある静物」「菊花」「赤き布の静物」「ひまわり」「サイドボードの静物」。第4回連合展「静物」「乙女椿」。
昭和26年 春陽展「作品1」「作品2」。第5回連合展「チューリップ」「武蔵野風景」「静物」。
昭和27年 春陽展「鮭の静物」「秋の庭」「チューリップ」。第1回日本国際美術展「玉椿」「ダイアモンドゲームの静物」「ひまわり」。
昭和28年 春陽展「厨房静物」「静物(リンゴ)」「枯れた花」「鰕其の他」「石鯛ときんき」「あかえび」「めぬき」「秋刀魚と鰈」「章魚」「ベラなど」「鱧」「ひとでなど」「鍋鯛」。第2回日本国際美術展「魚と静物」「チューリップ」。東京芸術大学講師となる。
昭和29年 春陽展「向日葵」「シクラメン」「支那壷」。第1回日本現代美術展「菊」「アトリエ」。
昭和30年 春陽展「あけび」「秋景」「向日葵」。日本国際美術展「静物(薄)」「静物(ランタン)」。
昭和31年 春陽展「菊」「あけび」「机上静物」。日本現代美術展「室内」「静物」。
昭和32年 春陽展「ひまわり」「静物」「魚の静物」。日本国際美術展「静物」。
昭和33年 春陽展「あけび」「向日葵」「石榴の花」。日本現代美術展「静物」「ひまわり」。
昭和34年 春陽展「静物(金目)」「静物(笛吹)」「静物(魚具)」。日本国際美術展「向日葵」。
昭和35年 春陽展「円卓」「マナ鰹」「ローソク」。日本現代美術展「静物1」「静物2」。国際造型連盟総会に出席のため渡欧し、約1年間滞在、ヨーロッパ諸国を旅行する。
昭和37年 春陽展「ノートルダム」「モンチニー」。 白木屋にて個展。
昭和38年 春陽展「魚デッサン」「魚」。
昭和39年 春陽展「向日葵」。此花画廊にて個展。
昭和40年 春陽展「仲木風景」「突堤」。
昭和41年 春陽展「建設A」「建設B」。
昭和42年 春陽展「漁村」「シクラメンと流木」。
昭和43年 春陽展「滞船」「砂を運ぶ」。東京芸大講師を退職する。
昭和44年 春陽展「シクラメン」「静物」。資生堂画廊で個展。
昭和45年 春陽展「造船所」「造船」。
昭和46年 春陽展「漁港」「静物」。
昭和47年 春陽展「老松」。兜屋画廊にて個展。5月12日死去。

出 典:『日本美術年鑑』昭和48年版(71-72頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「加山四郎」『日本美術年鑑』昭和48年版(71-72頁)
例)「加山四郎 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9409.html(閲覧日 2024-04-26)

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