山下摩起

没年月日:1973/11/07
分野:, (日)

 日本画家山下摩起は、11月7日老衰のため西宮市の自宅で死去した。享年83歳。本名正直。明治23年4月21日兵庫県有馬町の旅館「下大坊」山下庄衛門の長男として生れた。明治43年京都市立美術工芸学校絵画科を卒業、同年京都市立絵画専門学校に入り、大正4年同研究科を卒業した。在学中第4回文展に「溪風」が初入選し、以後文、帝展に出品する。また国画創作協会展、院展、独立展等にも作品を送っている。昭和3年ヨーロッパに渡り、フランス、ベルギー、イタリア、イギリス、オランダ等を巡り5年に帰国した。昭和10年以後は中央への公的な展覧会出品を止め、専ら個展を制作発表の場とした。昭和35年には大阪四天王寺五重塔壁画を揮亳し、朝日賞(35年度)を受賞した。そのほか代表作として41年東本願寺難波別院南御堂後門壁画「音声菩薩」同じく43年には東本願寺名古屋別院後門壁画「弥弥」等がある。また、昭和14年以降美術雑誌の表紙絵、口絵等も担当し、主なものに「画室」「新美」「八潮」等がある。なお号は最初馬山で大正11年摩耶と改め、ついで昭和25年摩起と改めた。昭和49年兵庫県立近代美術館で「山下摩起展」を開催、107点が出品され、同展の図録が刊行されている。

出 典:『日本美術年鑑』昭和49・50年版(251頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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