滝一夫

没年月日:1971/11/07
分野:, (工,陶)

 陶芸家、日展会員、佐賀大学教授の滝一夫は、11月7日午後6時35分、直腸ガンと尿毒症のため京都市伏見区の国立京都病院で死去した。享年61歳。明治43年2月13日福岡市に生れ、修猷館中学を経て昭和13年東京美術学校彫刻科卒業。最初、昭和8年帝展彫刻部に初入選、同10年第11回国展彫刻部に入選、翌11年第12回国展彫刻部では褒状を受賞するなど彫刻に専心したが、美術学校卒業後まもなく陶芸に転じ、瀬戸市陶磁器試験所及び国立京都陶磁器試験所に於て10数年陶磁研究に従事した。その間、昭和15年紀元二千六百年奉祝展に入選、戦後は日展工芸部に作品を発表し続け、昭和29年第10回日展「春」特選、同30年第11回日展「緑釉飛鳥文壺」無鑑査、北斗賞受賞、同32年より日展依嘱、同36年第4回日展において新審査員、翌37年日展会員となった。同41年第9回日展でも審査員をつとめた。一方、同25年にはイタリアのファエンツァ陶磁器博物館に作品が収納され、同27年第1回現代日本陶芸展で朝日新聞社賞、翌28年第2回同展で朝日新聞社奨励賞を受けた。同37年第3回国際陶芸展(チエッコ、プラハ)で銀賞を受賞、同年第1回現代日本工芸美術展の審査員をつとめ、同40年にはベルリン芸術祭へ出品するなど国内外共に顕著な活動を示した。なお、昭和31年から没前まで佐賀大学美術科教授をつとめた。死去に当って勲4等旭日小綬章に叙せられた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和47年版(92頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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