西村貞

没年月日:1961/03/03
分野:, (学)

 美術史家西村貞は3月3日腎臓腫瘍のため京都府立医大病院で死去した。67歳。1893(明治26)年12月12日大阪市に生れた。松原三五郎に洋画を習い、絵画専門学校に学び、明治大学中退後、主としてルネッサンス絵画を研究して1921(大正10)年から1923年にかけて欧州遊学。帰国後日本美術研究に転じ、奈良県下に石仏を調査した。そののち日本における西洋美術の受容に関する研究に進み、この間その研究の一環として茶道・庭園の研究も行った。彼は在野の研究家にふさわしく、官学派の美術史家が見落しがちな石仏・キリスト教初期洋風画等を精力的に調査し、その分野に最も基本的な諸研究を残した。「民家の庭」(1953、美術出版社)は1954年度毎日出版文化賞を受けた。
主要著書目録
「画の科学」(1928、中央美術社)、「南都石仏巡礼」(1929、太平洋書房)、「黄檗画像志」(1934、創元社)、「日本銅版画志」(1941、書物展望社)、「フラ・アンジェリコ」(アトリエ社)、「奈良の石仏」(1943、全国書房)、「日本初期洋画の研究」(1945、全国書房)、「キリシタンと茶道」(1948、全国書房)、「民家の庭」(1953、美術出版社)、「庭と茶室」(1955、講談社アートブックス)、「庭と茶室」(1957、講談社)、「南蛮美術」(1959、講談社)、「日本版画美術大系・民俗版画篇」(藤沢衛彦と共著、1961、講談社)、「キリシタン美術」(共編1961、宝文館)

出 典:『日本美術年鑑』昭和37年版(123頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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