小林太市郎

没年月日:1963/05/06
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 神戸大学文学部教授小林太市郎は5月7日狭心症のため京都市の自宅で急逝した。享年61才明治34年12月27日西陣の織元の家に生れ、染織中学に進んだが、同志社中学に転じ、京都大学文学部哲学科選科からフランスに留学してソルボンヌ大学で三年の課程を終えた。帰国後東方文化学院研究嘱託、大阪市立美術館学芸員を径て、昭和25年5月神戸大学文学部教授となり、この間29年度には京都工芸繊維大学工芸学部講師、33年度には広島大学文学部講師をつとめた。氏は和漢洋の豊富な語学力と駿博な知識及び深い洞察に基いて広汎な著作活動を行い、別表の如く多彩な内容を示している。37年3月31には「大和絵史論」により文学博士の学位を授けられたが、同書はまた第一回の毎日出版文化賞の受賞図書でもあった。なお神戸大学文学会編「研究」の34号は氏の追悼特集号である。
主要著作目録
ベルグソン「精神力」訳 (昭和7年 第一書房)
支那と仏蘭西美術工芸 (昭和12年 弘文堂)
ダントルマール「中国陶瓷見聞録」訳註 (昭和18年 第一書房)
王維の生涯と芸術 (昭和19年 全国書房)
柿右衛門と伊万里図説 (昭和19年 大雅堂)
北斎とドガ (昭和 全国書房)
大和絵史論 (昭和21年 全国書房)
禅月大師の生涯と芸術 (昭和22年 創元社)
漢唐古俗と明器土偶 (昭和22年 一条書房)
中国絵画史論孜 (昭和22年 大八洲出版社)
乾山・京都篇 (昭和23年 全国書房)
東洋陶磁鑑賞録中世篇 (昭和25年 便利堂)
乾山「過凹凸★記」訳注考証美術史34.25 (昭和34年35年)
マラルメの詩論 美学42(昭和35年)
芸術の理解のために (昭和35年淡交新社)
光琳と乾山(世界の人間像) (昭和37年角川書店)
王維(絶筆 集英社)

出 典:『日本美術年鑑』昭和39年版(130頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「小林太市郎」が含まれます。
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