土味川独甫

没年月日:1965/08/20
分野:, (日)

日本画家土味川独甫は、8月20日心臓病のため死去し、翌日杉並区の自宅で葬儀が行われた。享年48才。本名松井基夫。大正7年6月10日静岡県浜松市に生れ、県立浜松工業高校図案科を卒業、川端画学校、本郷絵画研究所等で油絵を学び、昭和20年日本作家協会会員となった。同年全日本画人連盟を創設し、委員長となり、また東京美術研究所を起し、その所長となった。昭和32年新象作家協会の創立委員となったが、その後無所属となり専ら個展によって作品を発表した。昭和39年には銀座画廊で画業30周年記念展を開き、写実からシュールレアリズムに至る新思潮と、日本画を結合した意欲的な実験は、注目され一般にも好評だった。代表作として「女人幻覚」(1947)、「赤松林」(1948)、「女」(1952)、「冬の庭」(1959)、「白夜」(1960)、「伊豆連作」(1962)、「古枯」(1964)等がある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和41年版(106-107頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「土味川独甫」『日本美術年鑑』昭和41年版(106-107頁)
例)「土味川独甫 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9088.html(閲覧日 2024-04-16)
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