川面義雄

没年月日:1963/08/10
分野:, (木版複刻)

 版画複刻の技術者、川面義雄は、明治13年4月17日大分県宇佐郡に生れた。家は代々醸造業を営んでいたが、明治24年日本画の修業を志して上京し、東京美術学校に入学、38年卒業した。41年、審美書院に複刻模写の技術者として入社し、同年8月発行の「東洋美術大観」(大正7年7月全巻完成)を初め、同書院発行の古美術書16種の着色木版の製作に従事した。大正12年頃、原三溪所蔵の名宝の複刻模写を行い、昭和16年まで大和絵同好会、大塚工芸社、東京美術社、聚楽社大阪山中商会等の発行する美術書の着色木版の製作にたずさわっていた。更に昭和17年徳川黎明会の委嘱により同会所蔵の国宝源氏物語の複製に着手、24年中巻を完成。28年には文化財保護委員会の技術保存事業の一つとして、東京国立博物館保管の単庵「鷺」、大阪四天王寺蔵の扇面古写経の着彩木版の複製を行った。続いて29年から東京芸術大学の依頼により、再び徳川黎明会本の源氏物語の着彩木版複製に着手し33年に上・下二巻を完成した。現代における複製木版技術の第一人者で、精妙細緻な技術を大成し、昭和34年10月紫綬褒賞を授与されている。38年8月10日心臓ぜんそくの為逝去した。享年83才。

出 典:『日本美術年鑑』昭和39年版(135頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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