富樫光成

没年月日:1967/12/23
分野:, (工,漆)

彫漆、鎌倉彫を専門とした富樫光成は12月23日脳血栓のため東京都豊島区の自宅で逝去した。83才。明治17年1月4日新潟県岩船郡に生れる。本名助蔵。明治39年上京、堆朱楊成に師事し漆芸の道に入った。農商務省、商工省の各展覧会、日本漆芸展などに入賞、昭和2年以降は帝・文展に入選12回、中でも第9回帝展出品作「梅文鎌倉彫文庫」などは主な作品である。その後は文展無鑑査、日展出品依嘱作家に選ばれ、又、日本伝統工芸展に出品していた。昭和42年3月日本橋三越で漆芸個展を開催。元芸大漆芸科非常勤講師をつとめていたが、晩年は、日本女子大桜楓学園に勤務していた。〔主要作品〕「堆朱彫縞文手箱」(文化財保護委員会無形文化課買上)「鎌倉彫椿文硯箱」「堆朱彫瀑布図文庫」「鎌倉彫朝露文飾箱」「彫漆曲輪香合」「鎌倉彫むさし野茶入」他。

出 典:『日本美術年鑑』昭和43年版(152頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「富樫光成」『日本美術年鑑』昭和43年版(152頁)
例)「富樫光成 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8997.html(閲覧日 2024-04-20)
to page top