上野為二

没年月日:1960/09/04
分野:, (工,染)

 日本工芸会々員重要無形文化財友禅染技術保持者上野為二は、9月4日京都市中京区の自宅で心臓衰弱のため死去した。享年59才。明治34年4月16日京都市に生まれたが、父親が明治後期から大正の友禅界における図案技術両面の第一人者であったから後に家業の友禅染を研究制作するようになった為二は生まれながらにして恵まれていた。大正5年京都美術工芸学校を中退し、その年西村五雲の塾に入って日本画を学び、大正9年には関西美術院に入って洋画を学んだ。こうして日本画・洋画を学ぶことによって染織図案の基礎を修得、大正14年ごろより父清江の指導下に家業手描友禅の本格的な修業に入り、研究制作に従事した。図案・技術共に優れ、特に加賀友禅の染織技法を研究して自己のものとした点、並びに絵羽模様として常に着装上からも安心のおける新しい立派な意匠であったこと等が注目されていた。昭和28年11月友禅染の技術を無形文化財に指定され、同30年5月重要無形文化財の友禅染技術の保持者に認定された。日本工芸会に属し、日本伝統工芸展に出品、審査員をつとめていた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和36年版(136頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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