吉岡憲

没年月日:1956/01/15
分野:, (洋)

独立美術協会々員吉岡憲は、1月15日夜、中野区の踏切で国電に触れ死去した。自殺ともいわれるが明らかでない。享年40歳。本名佑晴。大正4年3月25日東京に生れた。川端画学校に学んだのち満州に渡り、さらに聖ウラヂミール専門学校に学んだ。ハルピンに約7年滞在、昭和15年帰国した。帰国後は独立展に出品し、18年第13回展では「母子」で独立美術協会賞をうけたが、戦線の急迫とともに、ジャワ方面に従軍し、同地で住民の文化指導にも従事していた。現在のジャワ美術学校創設の基礎は、当時の彼の努力によるところが大きかつたといわれる。22年独立美術協会準会員、23年会員となつた。戦後は独立美術協会の中堅として同展で活躍するほか、日本国際美術展、アンデパンダン展にも作品を発表していた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和32年版(173頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「吉岡憲」『日本美術年鑑』昭和32年版(173頁)
例)「吉岡憲 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8915.html(閲覧日 2024-03-29)
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