小代為重

没年月日:1951/06/01
分野:, (洋)

洋画壇の長老小代為重は、昭和26年6月1日世田谷区の自宅において老衰のため逝去した。享年88。文久3年10月11日佐賀市に生れた。旧姓中野、小代家を継ぐ。明治8年上京慶応義塾幼稚舎に入り、本科に至つて中途退学し工部省修技校に学んだ。洋画は郷里の先輩百武兼行の指導を受けた。明治16年千葉師範学校、千葉中学校、千葉女子師範学校教諭となり、同19年工部大学校雇、同21年東京電信学校助教に任ぜられた。同22年明治美術会の創立に加つて会員となつたが、同29年白馬会の結成に参与して、その会員となつて作品を発表した。同33年パリに遊学、帰途ベルギー、オランダ、イギリスを巡歴したが、その後作品は少い。同34年以来青山学院中学部及青山女学院等に教鞭をとつた。白馬会時代の作品は、黒田清輝の感化を示し、その作風は明るい外光派風である。

出 典:『日本美術年鑑』昭和30年版(183頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「小代為重」『日本美術年鑑』昭和30年版(183頁)
例)「小代為重 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8882.html(閲覧日 2024-03-29)

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