坂上明司

没年月日:1958/01/17
分野:, (水彩)

白日会々員、水彩連盟会員坂上明司は、1月17日逝去した。享年34才。大正13年1月11日埼玉県秩父郡に生れた。昭和13年に上京、内閣印刷局彫刻課に勤務、翌年印刷局彫刻技能者養成所に入り、かたわら太平洋美術学校に学んだ。昭和16年、第一美術協会展に水彩画が入選、初めての作品発表であつた。17年から白日会展、日本水彩展に出品し18年には白日賞を受賞、東京みづゑ会展でみづゑ賞をうけた。20年に入営、大陸にわたるも翌年復員し、日展に「早春」、二科展に「緑陰」、白日会展に「5月の花」「春来る庭」を出品して白日賞をうけ会友に推された。22年水彩連盟同人となり、白日会では「春待つ村」「春陽」その他で奨励賞を受賞している。23年印刷局を退き、以後郷土研究のため生活の半ばを秩父に送り、没年まで水彩画の制作に専念した。25年白日会々員、27年水彩連盟会員になり、この頃から各地で個展を開いて活動し水彩画会では期待されていた新人であつたが1月17日東京都美術館借館団体の新年会に出席の帰途、事故死した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和34年版(142頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「坂上明司」『日本美術年鑑』昭和34年版(142頁)
例)「坂上明司 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8877.html(閲覧日 2024-04-19)
to page top