福田恵一

没年月日:1956/06/20
分野:, (日)

日本画家福田恵一は、6月20日、胃癌のため逝去した。享年61歳。自宅京都市左京区。明治28年広島県福山市に生れた。大正6年東京美術学校図画師範科を卒業し、中学や陸軍幼年学校の教員生活をしばらく続けていたが、昭和のはじめ西山画塾青甲社に入り、翠嶂に師事してから一層制作に専念した。作品は、大正13年第5回帝展に「薄れゆく斜陽に暮る」が初めて入選、翌年第6回展には「豊公」(三幅対)、「使命」を出品、前者は特選となつた。つづいて第9回展「文覚」、第10展「重盛」で連続特選をとり、以後無鑑査の待遇をうけ、第15回展では審査員をつとめた。昭和18年第6回文展「御楯」、19年戦時特別文展「信長上洛」、戦後の日展では第二回展「露路の秋」、第4回展「淀の方茶々姫」などの出品作がある。晩年まで、歴史、人物を専門とし、日展出品依嘱者に選ばれていたが、近年は殆ど出品しなかつた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和32年版(177頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「福田恵一」『日本美術年鑑』昭和32年版(177頁)
例)「福田恵一 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8848.html(閲覧日 2024-04-25)

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