田中豊蔵

没年月日:1948/04/26
分野:, (学)

 美術研究所長兼東京都美術館長田中豊蔵は4月26日肺炎のため世田谷区の自宅に於て没した。享年68。明治14年京都に生れ、第三高等学校を経て、同38年東京帝国大学文科に入り、支那文学を専攻、41年卒業した。同45年国華社に入り、「南画新論」以下30余篇の論文を国華誌上に発表した。大正9年文部省古社寺保存計画調査を嘱託され、翌年慶応義塾大学文学部講師を依嘱され、日本及び支那美術史を講じた。同15年東京美術学校講師となり、西域美術史を講じた。昭和2年在外研究員としてインド及び欧米に留学、翌年帰朝、京城帝国大学教授に任ぜられ、美学美術史第二講座を担当、同17年定年退官まで在職した。その間、昭和4年国宝保存会委員、同5年美術研究所嘱託、同8年朝鮮総督府宝物古蹟名勝天然紀念物保存会第一部員、同14年李王家美術館評議員に就任した。昭和12年以来画説誌上に多くの論文を発表し、同17年退官の後、重要美術品等調査委員会委員を依嘱され、さらに美術研究所長事務取扱に就任した。以後「美術研究」誌上に数篇の論文を発表した。昭和20年5月以降美術研究所と共に山形県酒田市に疎開、帰京後国立博物館の新設に際し、その附属美術研究所長に任ぜられ、また東京都美術館長を兼ねその逝去まで在任した。著書に「東洋美術談叢」がある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和22~26年版(137頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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