坂谷良之進

没年月日:1941/01/04
分野:, (建)

国宝建造物の調査と保存に一生を捧げた坂谷良之進は1月4日逝去した。享年59。明治16年坂谷明廬先生の孫として東京市に生る。明治40年東京美術学校卒業後内務省に入り、古社寺保存調査を嘱託せらる。大正7年奈良県技師に任ぜられ、同10年京都府技師に転じ、国宝建造物の修理を監督すると共に、京都帝国大学工学部及び神戸高等工業学校に建築史或は工芸史を講じた。昭和4年文部技師に任ぜられ、国宝建造物保存事業の技師的統率者として、専ら意を修理技術の向上と、後進の指導とに致した。国宝建造物修理技術が今日の如き発達を見るに至つたことは一に氏の努力の賜物である。昭和15年12月病によつて官を辞した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和17年版(76頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「坂谷良之進」『日本美術年鑑』昭和17年版(76頁)
例)「坂谷良之進 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8547.html(閲覧日 2024-04-26)

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