西村功

没年月日:2003/12/01
分野:, (洋)

 洋画家の西村功は、12月1日午前3時5分肺炎のため神戸市東灘区の病院で死去した。享年80。1923(大正12)年10月26日、大阪市南森町に生まれる。3歳の時に病気で聴覚を失い、大阪府立聾口話学校に進む。中之島洋画研究所に学んだ後、帝国美術学校を1948(昭和23)年に卒業。50年第4回二紀展に「女学生」が初入選、佳作賞を受賞し、51年に同人、56年には委員に推挙される。50年代はじめに赤帽を題材にしたことを契機に、駅や駅員、時計、乗客、プラットホームなどを描いた。モチーフを大きくとらえた画面は、複雑に塗り重ねられる一方で時に縦横に引掻く線も用いられ、喧噪の中の一瞬を静謐に描き出している。70年に初渡欧の後たびたび渡欧し、パリの街景やメトロ、行き交う人びとにも題材を広げた。65年に「ベンチの人びと」で第9回安井賞を受賞。86年第40回二紀展には「シテ駅界隈」を出品、総理大臣賞を受賞している。82年神戸市文化賞、88年兵庫県文化賞受賞。82年『西村功画集―駅・人生・パリ』(神戸新聞出版センター)、1991(平成3)年『西村功画集1950~1976』(海文堂ギャラリー)、2001年『西村功初期デッサン集』(ギャラリー島田)がそれぞれ出版されている。また、06年4月には西宮市大谷記念美術館で回顧展が開催される予定である。

出 典:『日本美術年鑑』平成16年版(305-306頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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