原光子

没年月日:2002/06/08
分野:, (洋)

 洋画家原光子は6月8日午前1時25分、乳がんのため東京都中央区の病院で死去した。享年70。旧姓小瀬(こせ)。 1931(昭和6)年7月10日東京都八王子市に生まれる。都立南多摩高校を経て54年に女子美術大学芸術学部洋画科を卒業すると、同大学洋画科助手となる。同年は第22回独立展に「赤いローソク」が初入選したほか、初めての個展を開催した。翌年、第9回女流画家協会展に「ダム」を出品し、以後主に両会に作品を発表するなかで、女流画家協会では58年に会員となり、プールヴー賞、努力賞、甲斐仁代賞などを受賞し、73年からは委員に推挙され2001(平成13)年まで連続出品した。一方独立美術協会でも、2001年までほぼ毎年入選および出品を続け、72年第40回展では独立賞を受賞、翌73年会員に推挙されている。この間、59年に原静雄と結婚。女子美術大学芸術学部では、60年専任講師、75年からは助教授、84年教授に就任し後進の指導にあたった。97年からは名誉教授。 65年、第1回女子美術大学海外研修旅行としてイギリス、フランス、イタリアなどにでかけたのを皮切りに、ロシア、シルクロード、アンコールワットまで取材旅行は多岐にわたる。彫刻や噴水が配された風景は鮮やかな色面で構成され、その作品タイトルからもうかがえるように作品に水の動きを描き、流れる風を表現した。 84年第23回国際形象展に「午後2時・微風」ほかを招待出品。95年には「原光子―風の方向―」展(たましん歴史・美術館)を開催、96年には第11回小山敬三美術賞を受賞し、同年日本橋高島屋で受賞記念展を開催した。技法書として『油絵の描き方 風景画』(講談社 1985年)を出版し、「福沢一郎」展カタログ(富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館 1998年)では、独立美術協会や女子美術大学の教職員として兄事した福沢一郎に文章を寄せている。88年、紺綬褒章受章。

出 典:『日本美術年鑑』平成15年版(244頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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