楢原健三

没年月日:1999/08/14
分野:, (洋)

 日本芸術院会員で日展顧問をつとめた洋画家楢原健三は8月14日午前6時36分肺がんのため東京都板橋区の病院で死去した。享年92。1907 (明治40)年6月30日、東京に生まれる。28(昭和3)年、東京美術学校油画科に入学、藤島武二に師事した。同学校在学中の30年、第11回帝展に「数寄屋橋風景」が初入選する。33年同学校を卒業、翌年関東庁立大連神明高等女学校に図画教師として赴任、43年まで同校で教鞭をとった。46年、文部省主催第1回日本美術展覧会(日展)に「街頭にて」が入選。翌年の第2回展では「書斎の一隅」が入選し、岡田賞を受賞した。また、同年、示現会が創立され、その創立会員として参加した。56年、第12回日展において審査員をつとめる。同展の出品作「燈台遠望」の頃より、それまでの手堅い写実による、日常の生活のなかから取材した室内風景から、漁村など生活の匂いのする情景と自然をたくみに構成し、豪胆な筆致による風景画を描くようになった。79年に、示現会理事長につき、81年には、前年の日展出品作「漁港夜景」により日本芸術院賞を受賞し、また日展理事に就任した。88年に日本芸術院会員となった。96(平成8)年には、練馬区立美術館で「ねりまの美術’96 楢原健三鳥居敏文」展が開催され、初期から新作まで45点が出品された。

出 典:『日本美術年鑑』平成12年版(260頁)
登録日:2014年10月27日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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