坂本光聡

没年月日:1995/10/22
分野:, (美,関)
読み:さかもとこうそう

 真言三宝宗管長、清荒神清澄寺法王で鉄斎研究家の坂本光聡は10月22日午前9時15分、心不全のため自宅である兵庫県宝塚市米谷清シIの清荒神清澄寺で死去した。享年68。昭和2(1927)年10月22日清澄寺内に藤本元一の長男として生まれる。本名清一。同15年12月清澄寺第37世法主、坂本光浄に随い得度し、坂本家に入籍して坂本光聡と改名する。同22年種智院大学を卒業。同27年真言三宝宗宗務長・清澄寺副住職に就任する。先代法主が傾倒した富岡鉄斎の研究と作品収集を続け、同40年『世界の鉄斎』を刊行。同44年12月研究誌「鉄斎研究」を創刊した。同45年清澄寺境内に鉄斎作品の収蔵庫「蓬莱庫」を築造し、同50年4月には同じく境内に鉄斎美術館「聖光殿」を開館。同45年より、日本各地で鉄斎展を開催し、その作品紹介に努め、同61年には中国巡回「鉄斎展」を開催するのに伴い、上海、北京に赴いた。また、同63年ベルギーで開催された「ユーロパリアジャパン ’89」に参加して鉄斎展を開くなど、圏内にとどまらず、国際的に鉄斎作品の紹介を行った。陶芸にも造詣深く、荒川豊蔵の作品収集でも知られる。

出 典:『日本美術年鑑』平成8年版(327頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「坂本光聡」『日本美術年鑑』平成8年版(327頁)
例)「坂本光聡 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10712.html(閲覧日 2024-04-20)

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