福島秀子

没年月日:1997/07/02
分野:, (洋)
読み:ふくしまひでこ

 画家の福島秀子(本名愛子)は、7月2日午前4時、肺ガンのため東京都小金井市の病院で死去した。享年70。東京都の出身、文化学院卒業後の昭和26(1951)年、秋山邦晴、北代省三、山口勝弘、鈴木博義、武満徹、福島和夫とともに、美術と音楽の領域を越えて、新たな芸術表現をめざす前衛集団「実験工房」を結成、これに参加した。この年の11月に開かれた第1回発表会では、前衛バレエ「生きる悦び」を上演、この美術を山口、北代とともに担当した。毎回の発表会では、それぞれがワークショップ的に参加、文字どおり実験的な表現を試み、総合的な芸術がめざされた。29年には、実験工房「シェーンベルグ作品演奏会」が開かれ、「月に憑かれたピエロ」など、全曲日本での初演となった。福島は、その舞台衣裳を担当した。また、戦後から抽象表現を試みていた福島は、画家としても、絵筆をつかわず、円形の型を推して画面を構成する抽象絵画を制作して、注目されていた。

出 典:『日本美術年鑑』平成10年版(397頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「福島秀子」『日本美術年鑑』平成10年版(397頁)
例)「福島秀子 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10656.html(閲覧日 2024-03-29)

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