棟方末華

没年月日:1995/05/12
分野:, (版)
読み:むなかたまつか

 日本板画院名誉会長の版画家棟方末華は、5月12日午前9時5分、肺炎のため東京都府中市の都立府中病院で死去した。享年82。大正2(1913)年4月14日、青森県青森市に生まれた。本名末吉。昭和6(1931)年、青森市夜間中学校を卒業、上京後の同14年から戦後の49年まで府中刑務所に事務官として勤務した。その間に創作活動をはじめ、同16年の第4回新文展に、「秋深き山門と石像」(版画)が初入選した。そのほか、国画会、白日会、日本版画協会展にも出品したが、同27年には日本板画院の創立会員として参加した。同40年には、日本浮世絵協会理事に就任、また同49年には、日本板画院会長となった。府中市の文化財専門委員をつとめたほか、同51年には芸術文化に功労があったことから青森県より褒賞を受け、また同61年には美術文化功労者として東京都より表彰された。

出 典:『日本美術年鑑』平成8年版(320-321頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「棟方末華」『日本美術年鑑』平成8年版(320-321頁)
例)「棟方末華 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10568.html(閲覧日 2024-04-20)
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