関谷四郎

没年月日:1994/12/03
分野:, (工)

 国指定重要無形文化財保持者(人間国宝)の鍛金家関谷四郎は12月3日午前3時10分、肺炎のため東京都板橋区の東京都老人医療センターで死去した。享年87。明治40(1907)年2月11日、秋田市外旭川字家ノ前(現、秋田市保戸野新町)に生まれる。5才の時、父を失い幼時の大病によって足が不自由になったことから、座業を生業とするべく秋田市内の森金銀細工工店で秋田の伝統工芸、銀線細工を学ぶ。昭和2(1927)年、秋田県主宰の鍛金講習会のため来県していた河内宗明に出会い、同年弟子入りする。同6年より日本鍛金協会展に出品を重ねる。同13年独立して東京の本郷団子坂に工房を設立。同17年第5回新文展に「銀流し花瓶」で初入選。以後同展、日展に出品する。同37年より日本伝統工芸展に出品し、同38年伝統工芸新作展で奨励賞、同40年日本伝統工芸展で優秀賞、同年の伝統工芸新作展で優秀賞、教育委員会賞、同43年日本伝統工芸展で総裁賞を受賞。同44年以降日本伝統工芸展に招待出品を続け、たびたび審査員を努める。同48年新作工芸展20周年記念展で特別賞、同51年同展で稲垣賞受賞、同52年国指定重要無形文化財保持者に認定された。彫金による表面加工を行わず鍛金のみで豊かな質感をもたせる工夫として、異種の細い板金をろうで溶接する接着技法を創出しその織りなす洗練された、幾何学文様と、表面の質感を特色とする斬新な作風を示した。金工作家グループ東京関友会を同56年、秋田関友会を同60年に設立、後進の育成にも尽力した。同62年秋田魁新報社主催により傘寿記念展を開催。平成6年8月28日から10月2日まで秋田市立赤れんが郷土館で「米寿記念人間国宝関谷四郎展」を開催した。

出 典:『日本美術年鑑』平成7年版(358頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「関谷四郎」が含まれます。
to page top