松井正

没年月日:1993/10/25
分野:, (洋)

 二科会常務理事で大阪芸術大学名誉教授の松井正は、10月25日心不全のため兵庫県西宮市の上ケ原病院で死去した。享年86。本名正一。明治39(1906)年12月14日広島市に生まれる。大正12年県立広島工業学校電気科を中退し、翌13年大阪へ出、小出楢重に入門、赤松麟作画塾へも通ったが小出の信濃橋洋画研究所開設とともに同研究所へ移った。昭和2年第14回二科展に「樹間展望」で初入選し、以後同展へ出品を続け、第20回展「夏の日」が特待を受け翌昭和10年二科会会友となり、同16年第28回展に「人々」を出品し二科会会員に推挙された。この間、昭和13年には第5回佐分賞を受賞した。また、小出没後中之島洋画研究所(信濃橋作画研究所を改称)で教えたのをはじめ、大阪市立美術研究所などの講師をつとめた。戦後も二科会会員として活躍し、同25年第35回二科展に「二科三十五人衆」を出品、会員努力賞を受け、同40年第50回展には「好評と云う名の看板」で第1回青児賞を受賞した。同36年二科会理事に、同58年社団法人二科会常務理事にそれぞれ就任する。一方、同39年に大阪芸術大学教授となり後進の指導にあたり、美術学科長などをつとめ同63年退職、翌年同大学名誉教授の称号を得た。また、同49年には大阪芸術賞を受賞した。同63年大阪芸術大学塚本記念館・芸術情報センター展示ホールで「松井正画業70年記念展」を開催、二科展出品作を中心に49点が展示された。二科展への出品作には、他に「瓦焼風景」(20回)、「メルカード」(53回)、「カッパドキヤ」(63回)、「占師の庭」(67回)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』平成6年版(338頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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