稲垣久治

没年月日:1990/11/06
分野:, (洋)

 フランスのル・サロン永久会員、元光陽会委員の洋画家稲垣久治は、11月6日午後11時50分、肺炎のため京都市上京区の西陣病院で死去した。享年71。大正8(1919)年3月10日、兵庫県城崎郡に生まれる。昭和9(1934)年より京都で南画、水彩画を学ぶが、同25年洋画に転向し、同27年第38回光風会展に「読書」(水彩)で初入選。同年第8回日展にも「読書」で初入選する。その後光風会には同44年まで出品を続け、日展には第9回展に「耿成」の号で「つるバラ」を、同31年第12回展に「裸婦」で入選をはたす。同38年京都市美術展に出品し京都市長賞受賞。同44年第17回光陽会展で佳作賞を受け、同年光風会を退会。翌45年第18回光陽会展で光陽賞を受け、同会会員となる。同48年、フランス美術大学に短期留学する。同53年、フランスのル・サロン展で名誉賞を受け、また、光陽会委員に推挙される。同54年、サロン・ドートンヌに入選し、ル・サロン永久会員に推挙される。同55年フランス美術賞展(オンフルール展)に入選し、同年より同57年まで3年間連続して現代洋画精鋭選抜展銀賞を受賞した。バラ、舞妓、文楽人形、野仏などを得意とし、叙情的な作風を示した。

出 典:『日本美術年鑑』平成3年版(321頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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