中堂憲一

没年月日:1991/12/19
分野:, (染)
読み:ちゅうどうけんいち

 日展評議員の染色家中堂憲一は12月19日午前3時5分、肺がんのため京都市上京区の京都府立医大病院で死去した。享年70。大正10(1921)年2月14日、神戸に生まれる。昭和17(1942)年、京都市立絵画専門学校図案科を卒業。民間会社の意匠部に勤務しながら、同24年第5回日展に「染色『童』屏風」で初入選。同33年第1回社団法人日展に「型染『帰浜』」を出品して特選受賞。同40年日展会員となった。また、京都府工芸展、現代工芸美術家協会にも参加し、日本新工芸家連盟理事をもつとめた。型染を得意とし、人物、風景を多くモチーフとして、対象の形を大胆に簡略化した斬新なデザイン、色数を限った明快な色調の作風を示した。

日展出品歴
日展第5回(昭和24年)「染色『童』屏風」、8回「和染つみ荷」、10回「臈染屏風『村』」、11回「染屏風『豊漁』」、12回「型染屏風『鋤く人』」、12回「型染絵『石切る島人』」、第1回新日展(同33年)「型染『帰浜』」(特選)、2回「漁場」、3回「土と人」、4回「型染『風車の花』」、5回「型染『沈陽』」、6回「暮帰」、7回「悶」、8回「型染『湿原』」、9回「祭舞」、改組第1回(同44年)「紙神」、2回「幻舞」、3回「命運の秘布」、4回「阿弥陀ケ峯秘布」、5回「心炎布」、6回「緋の衣」、7回「神扉布」、8回「起風凧絵大布」、9回「命運の記号」、10回(同53年)「鷺の精」、11回「女霊の能」、12回「二人静」、13回「曼珠沙華」、14回「行脚」、15回「型染絵『風の道』」、16回「猊下」、17回「櫻の舞」、18回「行く道」、19回「港の灯火」、20回(同63年)「風近し」、21回(平成元年)「出漁」

出 典:『日本美術年鑑』平成4年版(308頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月26日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「中堂憲一」『日本美術年鑑』平成4年版(308頁)
例)「中堂憲一 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10315.html(閲覧日 2024-04-20)
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