小池岩太郎

没年月日:1992/07/21
分野:, (デ)

東京芸術大学名誉教授で、日本のインダストリアル・デザインの草分けとして知られた小池岩太郎は、7月21日午前1時25分、心不全のため、東京都新宿区の自宅で死去した。享年79。大正2(1913)年2月22日、東京芝に生まれる。同14年香川県立高松工芸学校を卒業。昭和5(1930)年、東京美術学校工芸科図案部に入学。同10年5月、同校を卒業して福岡県商工課技手となり、同14年12月、商工省工芸指導所(福岡)技手となる。同15年10月、沖縄漆工芸組合紅房工場長となるが、同17年母校東京美術学校図案部嘱託となり、同24年同校美術学部助教授となった。同28年GKデザイングループ発足にかかわる。同32年日本インダストリアルデザイナー協会理事長となり、同36年カウフマン国際デザイン賞審査員および日本万国博覧会デザイン顧問をつとめた。同40年東京芸術大学教授、同54年同美術学部長となり、同55年退官して同大名誉教授となった。この間、同41年デザイン奨励審議会委員、教育課程審議会専門調査委員、同48年デザインイヤー常任委員をつとめ、同56年「公共の色彩を考える会」を結成。同60年第12回国井喜太郎産業工芸賞を受け、平成3(1991)年には通産大臣よりデザイン功労者として表彰された。ヤマハのプレーヤー、日本酒「大関」の揺れるボトル等、家庭用品を中心にデザインする一方、多くのコンクールの審査、デザイン関係団体の運営にたずさわり、日本のインダストリアル・デザインの振興に寄与した。著書に『基礎デザイン』(昭和31年、美術出版社)、『デザインの話』(同49年、同社)等がある。

出 典:『日本美術年鑑』平成5年版(321頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「小池岩太郎」『日本美術年鑑』平成5年版(321頁)
例)「小池岩太郎 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10285.html(閲覧日 2024-03-29)

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