栗本和夫

没年月日:1980/04/14
分野:, (美,関)

中央公論美術出版社長の栗本和夫は、4月14日国立がんセンターで肺炎のため死去した。享年69。1911(明治44)年2月5日奈良県生駒郡に生まれ、東洋大学に学んだ。1935年中央公論社に入社し、1946年同社専務取締役となった。同56年4月同社ビルを丸ビルより京橋に移転し、中央公論建物株式会社々長となり、同社取締役をも兼ねた。同年10月中央公論美術出版を創立、同出版の社長になった。またこの年中央公論事業出版を創立し、同出版の社長に就任した。1958年日ソ文化交流で岩波雄二郎、下中弥三郎とともにソ連に招かれ、ソ連各地を歴訪、翌年「ソ連瞥見」を出版した。1978年には長野県諏訪郡富士見町に、私財を投じて財団法人栗本図書館を建設し、収蔵図書の全てを同館に納めた。1980年著書「一図書館の由来記」を刊行し、その直後の4月13日逝去した。翌81年には上記図書により明治村土川元夫賞を受けた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和56年版(246-247頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「栗本和夫」『日本美術年鑑』昭和56年版(246-247頁)
例)「栗本和夫 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10261.html(閲覧日 2024-04-19)

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