田山方南

没年月日:1980/12/31
分野:, (学)

 文化財保護審議会専門委員田山信郎(号方南)は、12月31日、急逝心不全のため、旅行中京都の知人宅で死去した。享年77。1903(明治36)年10月6日三重県阿山郡の万像寺住職川合松吟の長男として生まれた。21年三重県立上野中学校卒業後、上野市の田山八十吉の養嗣子となる。25年第四高等学校卒業、東京帝国大学文学部国史学科入学、28年大学卒業、29年8月文部省宗教局国宝鑑査官補となり、国宝の調査指定に従事、45年国史編修官兼国宝鑑査官、終戦後は、国立博物館調査課、文化財保護委員会美術工芸課に属し、文化財調査官(書跡部門)から主任文化財調査官をつとめ、65年定年退職するまで古文書・典籍・古写経・墨蹟等書跡関係の指定調査に力をつくした。退官後は文化財専門審議会委員、次いで文化庁の文化財保護審議会所属第一専門調査会書跡部会長、神奈川県小田原市の財団法人松永記念館館長、財団法人博物館明治村理事等をつとめた。
 専門とする禪林墨蹟研究については、著書としてまとめられているが、その他陽明文庫・大東急記念文庫等をはじめとするコレクションの分類整理にあたり、執筆した解題等は少くない。また寺院関係古文書・聖教・一切経等の調査の仕事も膨大な量に及び、我国における書跡・典籍・古文書類の保存に関する功績はきわめて大きい。73年勲三等瑞宝章、80年従四位を叙せられた。主著 禅林墨蹟(聚楽社1955年)・続禅林墨蹟(聚楽社1965年)・禅林墨蹟拾遺(禅林墨蹟刊行会)

出 典:『日本美術年鑑』昭和57年版(289頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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