土岐国彦

没年月日:1985/09/02
分野:, (洋)

 二紀会参与の洋画家土岐国彦は、9月2日午後5時、肺炎のため兵庫県西宮市の熊野病院で死去した。享年78。明治40(1907)年1月13日福岡県小倉市に生まれる。小倉中学校卒業後、太平洋画会研究所に学んで昭和11(1936)年第23回二科展に「黄昏れ」で初入選。以後同展に出品を続けるが、同22年二紀会の創立に参加して同会同人となり二科会を退く。同37年渡欧しパリのアカデミー・グラン・ショーミエールに学びアメリカを経由して帰国。同47年第26回二紀展に「若草山」「斑鳩」を出品して菊花賞、同51年第30回二紀展に「東大寺」「三月堂」を出品して総理大臣賞を受賞する。同56年より二紀会参与をつとめる。風景を主に描き奈良などの古い鄙びた社寺や家を好んだ。柔かいオークル系の色調で歴史を思わせるモチーフを描きしみじみとした趣を画面に漂わせた。
 二紀展出品略歴-第5回(昭和26年)「朝のバルコニー」「あぢさい」「静物」、10回(同31年)「杉の木」「森」、15回(同36年)「円形劇場」「壁の断片」「コロセウム」、20回(同41年)「村の中」「田園」、25回(同46年)「東大寺残照」「若草山と東大寺」、30回(同51年)「東大寺」「三月堂」、35回(同56年)「陽だまり」「土蔵と柿の木」

出 典:『日本美術年鑑』昭和61年版(256頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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