笹岡了一

没年月日:1987/06/08
分野:, (洋)

 日展評議員、光風会常任理事の洋画家笹岡了一は、6月8日午前5時、心不全のため千葉県松戸市の恩田病院で死去した。享年79。本名秋元了一、明治40(1907)年8月23日、新潟県中蒲原郡に生まれる。新潟県三條中学校卒業。昭和5(1930)年第7回白日展に「みそれの後」で初入選。同6年第8回同展に「風景」3点と「粟島と冬の海」を出品して白日賞受賞。同年第12回帝展に「三人の少女」が初入選したのをきっかけに上京し、同郷の洋画家安宅安五郎に師事する。同7年第9回白日展に「海辺風景」「晴れたる大夫濱」を出品して再び白日賞を受賞する。同8年同会会員となる。同12年佐分賞受賞。同15年白日会を退会し翌年創元会の第1回展に「降伏」を出品して受賞する。21年光風会会員となる。帝展、新文展、日展と官展への出品を続け、34年日展会員となる。53年第10回日展に「ウィリアム物語」を出品して内閣総理大臣賞を受賞。聖書の物語を主題とし、中世キリスト教絵画を思わせる画風を示す作品、また、中国、西欧を描いた風景画で知られる。日比谷図書館壁画を描いたほか、朝日秀作展、国際具象展にも出品。戦後は千葉県に住んで千葉県美術会に参加し常任理事をつとめるなど同県の美術振興にも尽くした。

出 典:『日本美術年鑑』昭和62・63年版(332頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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