福井勇

没年月日:1988/09/14
分野:, (洋)

 行動美術協会会員、京都精華大学名誉教授の洋画家福井勇は、9月14日午前6時35分、うっ血性心不全のため京都市左京区の日本バプテスト病院で死去した。享年80。明治41(1908)年7月17日、京都府何鹿郡に生まれる。昭和3(1928)年京都府師範学校本科を卒業して京都市立下鳥羽小学校教員となり、以後30年間京都府内の小、中学校教員をつとめる一方で制作活動を行なう。昭和8年関西美術院研究科を修了し、同年第20回二科展に「初夏の水辺」で初入選。以後同展に出品を続け、18年同会解散を前に会友に推挙される。また、同6年より全関西展に、同10年より京都市展に出品し、たびたび受賞する。戦後は行動美術協会の結成に参加。21年第1回同展に「傘亭」他を出品し、また、同年より改めて開設された京都市展に出品し始める。京都市展、大阪市関西総合展、京都洋画総合展などで審査員をつとめ、44年より関西美術院理事となり、院の経営、指導に当たる。また、43年より京都精華短期大学で教鞭をとった。外景と室内の静物とを並置し、実景から離れて構図、色彩を造形的に整えた静物画を多く描いた。日常目にするものに詩情を見出した作品が多い。

行動展主要出品歴
第5回(昭和25年)「麦秋ひなげし」「静物(庭)」「静物(室内)」、第10回(30年)「嵐峡の紅葉」「保津峡の黄昏」、第15回(35年)「松の庭」「魚板の壁」、第20回(40年)「黒い樹と果実」「紅い魚板と花」、第25回(45年)「野川の朝霧」「夏の庭」、第30回(50年)「黒い画像と静物」「白い壁の静物」、第35回(55年)「洋灯と西瓜のある庭」「残雪山麓の見える静物」、第40回(60年)「魚板の庭」

出 典:『日本美術年鑑』平成元年版(269頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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