武田範芳

没年月日:1989/07/29
分野:, (洋)

 昭和37年に渡仏しヨーロッパを中心に活躍した洋画家武田範芳は、7月29日午前1時6分、尿毒症のため神奈川県川崎市宮前区の聖マリアンナ医大付属病院で死去した。享年76。大正2(1913)年4月28日北海道旭川市に生まれる。現在の北海道立旭川農業学校林学科を卒業して上京し、本郷絵画研究所に学ぶ。上野山清貢牧野虎雄に師事。同37年渡仏し、43年までの間にフランス国立美術研究所、アカデミー・グラン・ショーミエールに学んで38年よりル・サロン、サロン・ナシオナール、サロン・ドートンヌに出品。国際展にも参加し、38年シュビジー国際展に招待出品して最優秀作品賞、41年シュビジー賞受賞。42年サロン・インターナショナル、コートダジュール展佳作賞を受けたほか、ル・サロン展でも金賞、銀賞などの受賞を重ねる。デュッセルドルフ、ハンブルグ、ロンドン、香港、バンコクなどで個展を開催する一方、日本国内でも三越、小田急、西武、東武などの百貨店を中心に展覧会を開く。日本美術家連盟会員、フランス美術家連盟会員で、昭和40年から描き続けたピエロやサーカスのシリーズ、同50年以降に描くようになったギリシア風景などで知られる。対象を簡略化された形体としてとらえ、輪郭線と大胆な色面で画面を構成する。色面の明度と色価によって空間を描き出し、哀愁を含みながら明るく華やいだ画風を示した。

出 典:『日本美術年鑑』平成2年版(248頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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